APIとは?仕組みやメリットをわかりやすく解説!利用事例も紹介

API(Application Programming Interface) はシステム連携やサービス開発を効率化する重要な技術です。APIを活用することで、異なるシステム間でのデータ連携やサービス連携、複雑な機能の簡単な実装が可能になります。これにより、業務の効率化やサービスの付加価値向上が期待できます。


しかし、APIという言葉は知っていても、仕組みや活用方法までは詳しく知らない、という方もいるのではないでしょうか?

「APIって何?」
「APIにはどんなメリットがあるの?」
「API利用で気を付けるべきポイントってある?」


そのような方に向けて、本記事ではAPIの概要やメリット・デメリット、利用手順や注意すべき点などについて解説します。最新のAPI活用事例についても後半で解説しているため、ぜひ最後までご覧ください。


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APIとは?簡単に解説

APIはアプリケーション・プログラミング・インターフェース(Application Programming Interface)の略称です。インターフェースとは、「境界線」や「接点」といった意味を持ちます。つまり、APIはアプリケーションやプログラム同士をつなぎ合わせる技術なのです。


APIを活用することで、外部のサービスや機能を自身のシステムに簡単に組み込めるようになります。具体的には、以下のようなことが可能です。

  • 異なるシステム間でのデータのやりとり
  • 複雑な作業の自動化
  • リアルタイムでの情報更新・情報提供

APIを利用すれば、一からプログラムを作る必要がなくなるため、短期間でのシステム開発、機能追加が可能になります。そのため、APIは現代のデジタルビジネスに欠かせない技術となっています。

APIの仕組み


APIの基本的な仕組みは、「リクエスト」と「レスポンス」のやり取りで成り立っています。

  • リクエスト:API利用者が情報や機能を要求すること。
  • レスポンス:API提供者がリクエストに対して情報や機能を返答すること。

クレジットカード会社が提供する決済処理APIを例に、API利用者とAPI提供者の関係を解説します。この例では、クレジットカード会社がAPIを提供し、ECサイトがAPIを利用します。

ECサイトはユーザーが商品の決済を実行したタイミングで、決済処理APIを実行します。

手順 主体 行動
1 ユーザー ECサイトの決済ページでカード情報を入力し、決済を実行
2 ECサイト 入力されたカード情報をクレジットカード会社のAPIに情報送信
3 クレジットカード会社 受け取った情報を処理し、決済の可否を判断。問題なければ決済処理を実行。
4 クレジットカード会社 決済の可否をECサイトに返信
5 ECサイト ユーザーが決済処理結果を閲覧できるよう、結果を画面に表示

ECサイトは独自の決済システムを持つことなく、安全で効率的な決済処理を実現できます。また、クレジットカード会社は他事業者のアプリケーション・サービスに機能を提供する新たなビジネスが可能になります。

オープンAPIとは

オープンAPIは、企業や組織が外部に公開しているAPIのことです。これらは、HTTP/HTTPSプロトコルを用いてインターネット上で提供され、誰でも利用可能です。


オープンAPIには以下のような特徴があります。

  • 公開性:利用規約に同意すれば、誰でも使用可能です。
  • 標準化:一般的なWeb技術を使用しているため、導入が容易です。
  • 柔軟性:様々なプログラミング言語やプラットフォームで利用できます。

例えば、以下のようなオープンAPIが広く利用されています。

  • Google Maps API:地図情報や位置情報サービスを提供。
  • X API:ツイートの投稿や検索機能を提供。
  • Facebook Graph API:ユーザー情報やソーシャルグラフへのアクセスを提供。
  • Amazon Product Advertising API:商品情報や顧客レビューへのアクセスを提供。
  • Spotify:音楽再生や検索機能を提供。
  • Uber:配車サービス機能を提供。
  • Yahoo API:ショッピング、ニュースなどYahoo!関連サービスを利用可能。

これらのAPIを活用することで、開発者は既存の強力な機能を自社のシステムに組み込み、付加価値のあるサービスをユーザーに提供できるようになります。

API連携とは

API連携とは、異なるソフトウェアやサービス間でデータをやり取りし、機能を統合することです。これにより、業務の自動化や効率化が可能になります。


例えば、以下のようなAPI連携が広く利用されています。

  • 給与計算と勤怠管理:勤怠システムのデータを給与計算ソフトに自動で反映
  • ECサイトと在庫管理:注文情報を即座に在庫システムに反映し、在庫数を更新
  • 会計と銀行取引:銀行の取引データを自動で会計システムに反映
  • マーケティングとSNS:キャンペーン情報の自動投稿、顧客の反応分析

API連携を行うことで、作業負担を軽減、人的ミスの防止が可能です。また、人力での入力を待つ必要がないため、常に情報を最新に保てる点もメリットです。

一方、自社のサービスをAPI形式で提供することを「オープンAPI」と呼びます。これにより、他社からの活用・連携が容易になり、自社サービスの利用拡大につなげることができます。


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API連携をする4つのメリット

API連携をするメリットは以下の通りです。

  • 1. プログラミング開発コストの削減
  • 2. 連携するソフトウェアの情報を活用可能
  • 3. ユーザーの利便性向上
  • 4. セキュリティレベルの向上

これらのメリットを理解することで、より効果的にAPIを活用できるでしょう。順番に解説します。

1. プログラミング開発のコスト削減

API連携により、既存の高度な機能を自社サービスに容易に組み込めるため、開発期間とコストを大幅に削減できます。

例えば、以下のようなAPIは、多くのシステムで利用されています。

API 機能 具体的な内容
Stripe API 決済機能 決済処理、サブスクリプション管理
Google Maps API 地図機能 地図表示、経路検索、位置情報取得
Google Vision API 画像認識 画像分析や顔認識機能
Uber API 配達機能 配車サービス、配送管理
OpenAI API 言語処理 テキスト生成や感情分析

これらの機能をゼロから開発する場合、多大な時間と費用が必要です。API連携を活用すれば、複雑なプログラミングを行わずに高度な機能を実装できるため、開発期間の短縮とコスト削減を実現できます。

2. 連携先のデータを活用可能

API連携により、他社サービスの豊富なデータを自社のビジネスに活用できます。例えば、以下のような利用が可能です。

  • ECサイト:人気商品の購買傾向を把握し、品揃えを最適化
  • SNS:ユーザーの投稿やトレンドを分析し、最新のニーズを把握

リアルタイムにデータを取得できるため、市場の変化に即座に対応できます。結果として、より精緻で迅速なマーケティング戦略の立案と実行が可能になり、ビジネスの競争力向上につながります。

3.ユーザーの利便性向上

API連携は、企業だけでなくユーザーにも大きな利益をもたらします。

代表的なものが、他社サービスのアカウントを利用したログイン認証です。これは、既存のアカウントを使って新しいサービスにログインできる、という機能です。


ユーザーは新たなアカウント登録作業をする必要がないため、スムーズにサービスの利用を開始できます。X(旧Twitter)、Google、LINE、Apple IDなど、多くの人々が日常的に利用しているサービスと連携することで、幅広いユーザーが簡単に自社サービスを利用できます。

その他にも、決済手続きを簡単にしたり、個人情報の入力の手間を省いたりと、API連携はさまざまな場面でユーザーの利便性を高められます。APIを活用することで、ユーザー体験をより良いものにし、サービスの継続利用や顧客満足度の向上につなげられます。

4.セキュリティレベルの向上

API連携によって、セキュリティレベルの向上が期待できます。主な理由は以下の3つです。

  • 暗号化技術の活用:多くのAPIは高度な暗号化技術を採用しており、データ通信時の安全性が確保されます。
  • 認証システムの強化:OAuth等の標準的な認証プロトコルを採用しているAPIを利用することで、セキュアな認証制御が可能になります。
  • 定期的なアップデート:API提供者が継続的にセキュリティアップデートを実施するため、最新の脅威に対応できます。

このように、高い安全性を持つ外部サービスを活用することで、全体的なセキュリティレベルを向上させられます。

API連携を利用するデメリット

API連携には多くのメリットがありますが、同時にいくつかの重要なリスクも存在します。ここでは、API連携に伴う3つの主要なリスクと、それぞれへの対策について解説します。

  • 1. サービスの継続性がAPI提供元に依存する
  • 2. サービスが突然終了するリスクがある
  • 3. 利用コストがかかる場合もある

これらのリスクを理解し、適切な対策を講じることで、潜在的な問題を最小限に抑えられます。順番に解説します。

1.サービスの継続性がAPI提供元に依存する

API連携を利用する企業は、そのサービスの継続性がAPI提供元に大きく依存する点に注意が必要です。

例えば、APIを提供しているサービスでサーバー停止などのトラブルが発生した場合、APIを利用しているサービスも同様に影響を受けます。API利用者側ではAPIの問題に直接対応できないため、API提供者側の対応を待つしかありません。

対策としては、複数のAPI提供元を確保することで、機能に冗長性を持たせるという方法があります。例えば、決済やログイン認証に複数の方法を用意することで、リスクを軽減できます。これにより、サービスの安定性を高め、ユーザー体験の低下を最小限に抑えられるでしょう。

2.サービスが突然終了するリスクがある

API提供元のサービスが終了する可能性も無視できません。特に自社の重要機能がAPIに依存している場合、自社サービスの継続が困難になる可能性があります。

そのようなリスクに備えて、代替となるサービスをあらかじめ調査しておきましょう。ただし、細かい仕様の確認や、導入シミュレーションには人的コストがかかってしまいます。

API連携の専門家が提供するサービスを活用することで、APIの突然の終了に備えた効果的な対策を立てられます。これらのサービスは常に最新のAPI動向を把握し、代替案を迅速に案内可能です。

普段のAPI利用に関するアドバイスなども受けられるので、これからAPI利用を始めようと考えている方にはおすすめです。

3.利用コストがかかる場合もある

API利用には無料のものが多いですが、有料サービスの存在にも注意が必要です。料金体系は定額制、従量課金制など様々で、選択するプランや利用する機能によっても変動します。

このため、長期的に発生するコストを事前に予測し、予算計画に組み込むことが重要です。同時に、想定外の高額請求を防ぐため、API使用量を適切に管理する仕組みを構築しましょう。例えば、使用量の上限設定や定期的なモニタリングなどが有効です。

さらに、現在無料のサービスが将来有料化される可能性も考慮に入れるべきです。そのリスクに備え、類似機能を持つ代替サービスをいくつか調査し、リストアップしておくことをおすすめします。

API連携の活用例

ここでは、実際のビジネスシーンで役立つ3つの活用例を紹介します。

  • SNSアカウントを利用したログイン認証(ソーシャルログイン)
  • 経理業務と会計ソフトの連携
  • ECサイトの在庫管理

順番にご紹介します。

SNSアカウントを利用したログイン認証(ソーシャルログイン)

ソーシャルログインとは、GoogleやFacebookなど、ユーザーが既に持っている大手サービスのアカウントを使って、他のWebサービスにログインする仕組みです。この機能を自社サービスに導入することで、ユーザーは新たにアカウントを作成する手間なく、簡単にサービスを利用できます。

また、サービス提供者側(API利用者側)には、信頼性の高い認証システムを簡単に導入できるというメリットがあります。さらに、SNSから得られる情報を活用して、ユーザーの趣味や関心に合わせたパーソナライズされたサービスを提供することも可能です。

ソーシャルログインの導入により、ユーザーの利便性向上とサービス提供者の顧客獲得機会の増加を同時に実現できます。

経理システムと会計ソフトの連携

経営システムと会計ソフトをAPI連携することで、請求書の受け取りから最終的な会計処理までの一連の流れを自動化できます。具体的には以下のような処理が可能になります。

  • 請求書データの自動取り込み
  • 支払い手続きの自動化
  • 会計帳簿への自動記帳

これにより、業務量の削減、リアルタイムでの財務状況の把握、複数システム間のデータ整合性の向上、といったメリットが得られます。

API連携は、経理業務の効率と品質を同時に向上させる有効な手段といえるでしょう。

ECサイトの在庫管理

APIを活用することで、ECサイトの在庫管理を大幅に効率化できます。特に複数のECプラットフォームを運営している場合に効果的です。API連携による主なメリットは以下の通りです。

  • 在庫の一元管理:複数のECモールやカートの在庫情報を統合し、一括で管理。
  • 業務の自動化:受注処理から在庫管理までを自動化。
  • 商品情報の一括更新:商品追加・商品情報の修正をまとめて実施。ECモールごとに一つ一つ変更する必要がなくなる。
  • リスク軽減:自動化により人的ミスを防止。
  • 顧客満足度の向上:正確な在庫情報をリアルタイムで提供することで、顧客の購買体験が向上。

このようにAPI連携を活用することで、ECサイト運営の効率化と顧客満足度の向上を同時に実現できます。結果として、運営コストの削減と売上の増加につながるでしょう。

API連携の利用手順

API連携の実装手順は、利用するAPIやサービスの特性によって詳細が異なります。ここでは、実装までの流れを理解できるよう、多くのサービスで共通する基本的なステップを紹介します。

ユーザー登録をする

まずは、APIの提供元でAPI利用のためのユーザー登録をしましょう。サイトごとに求められる情報は異なりますが、主に以下のような内容が求められます。

  • APIを利用するサービスの名称
  • 概要
  • APIを利用する目的
  • 利用するサイトのURL

サービスによっては審査が必要な場合や、英語での入力が求められることもあります。登録完了後は、APIの利用に必要な資格情報が提供されます。

APIキーとシークレットキーを取得する

ユーザー登録後、APIキーとシークレットキーを取得します。

  • APIキー:APIへのアクセス権を識別するための認証情報。ユーザーやアプリケーションを特定するID的役割。
  • シークレットキー:シークレットと表現されているように、パスワードのように認証に使用される機密情報。

これらのキーは多くの場合、API提供元のダッシュボードや設定画面から取得できます。取得したキーは、セキュリティの観点から厳重に管理し、公開や共有を避けるようにしましょう。

APIを利用する

APIキーとシークレットキーを取得したら、いよいよAPIの利用を開始します。API利用までの流れは以下のとおりです。

  • API仕様書の確認:API提供企業が公開している仕様書を詳細に確認する。
  • 開発環境の準備:必要なライブラリやSDKをインストールし、開発環境を整える。
  • テスト連携:サンドボックス環境などでAPIの動作を確認する。
  • 本番環境への統合:自社サービスにAPIを組み込む。

APIの利用には、プログラミングなどの専門知識が必要になる場合もあります。不安な点があれば、API提供元のサポートや、API連携に詳しいコンサルタントに相談しましょう。


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API連携を利用する際の注意点

API連携にはいくつかの注意点があります。以下の点を徹底するようにしましょう。

  • API利用規約等の手続きを確認する
  • API仕様を確認する
  • APIのセキュリティ情報を厳重に管理する

特に規約やセキュリティに関しては、企業の信頼に関わる重要な事項です。抜け漏れがないように確認しましょう。

API利用規約等の手続きを確認する

API利用の際は、提供者が定めた利用規約に必ず準拠する必要があります。利用規約に違反した場合は、APIが一時的に利用できなくなったり、アカウントが停止されたりする恐れがあります。各サービスで規約内容が異なるため、注意深く確認することが重要です。

多くの場合、利用規約はWeb上で公開されているので、事前にチェックしましょう。

API仕様を確認する

対象サービスのAPI仕様書は、詳細に確認しましょう。例えば、API仕様書には以下のような情報が含まれています。

  • APIの概要:APIの役割や目的、想定される利用者等
  • エンドポイント:APIにアクセスするためのURL
  • リクエスト方法:GET、POST、PUT、DELETEなどのHTTPメソッド
  • パラメータ:APIに渡す必要がある情報
  • レスポンス形式:返ってくるデータの構造(JSON、XMLなど)
  • 認証方式:APIキーやOAuthなどの認証プロセス

API仕様書を十分に理解することで、効率的な運用と、潜在的な問題の回避が可能になります。

APIセキュリティ情報を厳重に管理する

API連携を利用する際に必要なAPIセキュリティ情報(APIキーやシークレットキー)は、極めて重要な機密情報です。これらの情報が漏洩すると、不正アクセスやデータ盗難の被害に遭う危険があります。そのため、取り扱いには細心の注意が必要です。

第三者への情報共有や、複数部署での使い回しは厳禁です。また、APIキーの権限は必要最小限に設定し、定期的な更新も実施しましょう。万が一の情報漏洩に備え、迅速に対応できる体制を整えておくことも重要です。

APIを活用した成功モデル

APIの活用により、多くの企業が業務効率化や生産性向上を実現しています。ここでは、3つの代表的な成功事例をご紹介します。


  • 紙媒体の脱却と情報のリアルタイム連携による業務効率化
  • グループ企業間の情報資産の集約による利便性向上
  • 外部のAPIサービスを活用した自社サービスの向上

それぞれの活用事例および活用イメージについて、ポイントを含めて説明していきます。

紙媒体の脱却と情報のリアルタイム連携による業務効率化

APIを活用したシステム間連携により、業務プロセスを大幅に改善したAPI活用事例をご紹介します。


A社では、紙媒体記入などのアナログ作業があったり、業務ごとに異なるシステムを使用したり、多くの作業を人手で行っていました。

各業務をデジタル化し、API連携によるプロセス自動化を実施することで、以下のような効果が得られました。

  • 作業負担の軽減:自動化により作業が効率化して、作業量が大幅に減少
  • 業務効率化に伴う他作業への注力:既存作業の効率化により、他の作業への転換
  • 他メンバーへの情報連携:社内や連携企業との状況連携により、さらなる業務効率化

APIを導入することで、アナログ作業に伴うさまざまな課題を解決し、業務効率化につながります。

グループ企業間の情報資産の集約による利便性向上

こちらは、外部のAPIサービスを活用し、自社製品の価値向上に取り組んだ活用事例です。


B社では、サービスのデジタル化・オープン化が加速していくなかで、自社製品と外部のAPIサービスを連携することにより更なるDX提供・付加価値向上に取り組んでいます。

また、顧客のニーズに対応した製品を短期間にリリースする、法令対応した機能を具備した製品にするなどを目的に、外部のAPIサービスの活用に積極的に取り組んでいます。

APIサービスを連携することで、以下のような効果が得られました。

  • 製品の付加価値向上:顧客のニーズに対応した機能を具備して、自社製品の付加価値向上に寄与
  • 新たな機能を短期間でリリース:マーケットの状況に応じた新たな機能を短期間に開発
  • 年々変わる法令等への対応:外部APIサービスの強みとする法令対応機能を活用

このように、外部APIサービスの活用は、自社製品の価値向上へとつながります。

外部のAPIサービスを活用した自社サービスの向上

多くの企業で、従来型の一体型(モノリシック)基幹システムから、よりフレキシブルなマイクロサービスアーキテクチャへの移行が進んでいます。この移行は、ビジネスの俊敏性と技術革新のペースを加速させる重要な戦略となっています。


一体型基幹システムは柔軟性が低く、変更や拡張に時間とコストがかかり、一部の変更が全体に影響を及ぼす、という問題がありました。この問題は、開発効率や保守性の低下を招いてしまいます。

一方、マイクロサービスアーキテクチャは、アプリケーションを小さな独立したサービスの集合体として設計・実装する手法です。各サービスは特定の機能に特化し、APIを通じて連携します。

この仕組みにより、以下のようなメリットが得られます。

  • 開発の独立性:各サービスを独立して開発・配置できるようになり、開発速度が向上
  • スケーラビリティの向上:必要なサービスのみを拡張できるため、リソースの効率的な利用が可能に
  • 技術の柔軟性:サービスごとに最適な技術を選択できるようになり、イノベーションを促進

APIを活用したマイクロサービス化により、システムの柔軟性と開発効率の大幅な向上を実現させます。

APIを活用し、ビジネスを成長させよう!

ここではAPIの概要、メリット、利用手順、そして活用する際の注意点について解説しました。APIを活用することで、企業間のリアルタイムな情報連携や、外部サービスとの柔軟な統合が可能になります。これにより、業務効率の向上や新たなビジネス機会の創出が期待できます。

しかし、APIの導入や管理には技術的な知識が必要です。加えて、API連携の戦略立案や、既存システムとの統合にも専門的なノウハウが求められます。


このような課題に対応するため、当社は「APIプラットフォームサービス」を提供しています。APIプラットフォームサービスには以下のような強みがあります。

  • 既存システムとの容易な統合:レガシーシステムを含む既存資産を有効活用しながら、新しいAPI/SaaSサービスとの連携を実現します。
  • 豊富な接続ノウハウ:EDI・EAI・VANサービスで培った長年の経験を活かし、API連携の戦略立案から実装、運用までを包括的にサポートします。
  • 幅広い業界対応:様々な業界・分野向けのソリューションを用意しているため、お客様の業種に最適なAPI連携を実現できます。

APIプラットフォームサービスは、お客様の既存システムを活かしつつ、豊富な経験に基づくサポートを実施。業界に特化したソリューションを提供することで、お客様のデジタル化への取り組みを強力に支援します。


APIを利用してビジネスを成長させたいとお考えの方は、ぜひこちらのページから詳細をご覧ください。

*インテックが提供する「APIプラットフォームサービス」の詳細はこちらのページをご覧ください

APIプラットフォームサービス

最後に、来たるデータ連携社会の未来は、データ・システムだけでなく、企業・人が有機的につながり、持続的に拡張・共創していくような情報流通社会へと発展していくと考えています。そのような中で、当社は、誰も取り残されないデータ連携の在り方として、『産業OS構想』を提唱しており、あらゆるデータ連携を支援しています。今回解説したデータ・サービス間をつなぐ「API」と、長年にわたり提供してきたEDIサービス・EAIサービスの強みを生かし、お客様のビジネスを支援します。

  • 『産業OS構想』:インテックが提唱する、データ、システム、企業、そして人が有機的につながりあうビジネス共創基盤を活用してひろがる世界観の総称

公開日 2024年11月27日

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  • APIプラットフォームサービス 紹介リーフレット

    既存領域(EDI・EAI)とDX領域(API)のシナジーを創造し共創する世界感「産業OS」を提唱しています。 APIプラットフォームサービス及び産業OSのコンセプト資料になりますので、ぜひ、以下よりダウンロードしてください。

  • TISインテックグループビジネスサミット2024アーカイブ動画

    DX時代におけるデータ活用・サービス連携の在り方で最も重要なポイントは、データ・サービスを安全に開放し合い連携することにあります。
    本セッションでは​、インテックが提唱する「産業OS」の考え方と、API連携によるDXのユースケースをご紹介いたします。ぜひ、連携(つなぎ)に悩んでいる方は、お気軽にインテックへお問い合わせください。​

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