EDIの保守期限が迫りEDIアウトソーシングサービスを導入
約800社の取引先が接続するシステムの大規模移行に
三菱自動車工業とインテックがタッグを組んで対応

三菱自動車工業株式会社様

  • EDI
  • 製造
  • 運用サービス

1917年に日本で初めての量産自動車「三菱A型」を試作し、その後生産・販売をした三菱自動車工業株式会社は、国内に3つの製造工場を持つ自動車メーカーです。今回お伺いした岡崎工場は、国内における自動車の資材調達を一手に担っており、約800社にも及ぶ取引先との受発注などを管理しています。
昨年、その稼働中のシステムをEDIアウトソーシングサービスへ移行した経緯や効果などについて、同社グローバルIT本部 ビジネスIT部 マネージャー 中村洋介氏と梁雪梅氏にお話を伺いました。さらに、インテック サービスマネジメント部 サービス第二課 チームリーダー 湯浅一樹と黒瀬司も交え、移行プロジェクトへの取り組み方やどのように進捗していったのかを語りました。

課題

オンプレミスとクラウドのハイブリッドのため 更新や費用面に課題があった

── 移行前もインテックのEDIシステムを使われていたとのことですが、課題などはありましたか。

梁: 移行前のシステムは約800社と部品調達に関わるデータをEDI経由で伝送していましたが、自社のオンプレミスとインテックのEDIサービスを組み合わせていたため、オンプレミスの更新やトータルコストの課題がありました。

中村: 今回の移行でオンプレミス環境もインテックのサービスへ移行したため、上記の課題が解消しました。


三菱自動車工業株式会社
グローバルIT本部
ビジネスIT部
マネージャー 中村洋介 氏

── 移行を考えた理由やEDIアウトソーシングサービスを導入することになった決め手は何でしょう。

中村: サーバソフトウェアの保守期限が迫り更新の検討をしたのがスタートです。他社からも引き合いはありましたが、インテックとは長く取引していたこともあり、業務を理解した上で我々にとって最適な提案をしていただけたのが決め手です。

梁: インテックのEDIはシェアも高く、とても信頼が置けました。

── インテックとはいつごろから取引されているのですか。

中村: メインフレームの時代からのお付き合いなので、もう30年以上になります。

導入システム

EDIアウトソーシングサービスを導入 大規模移行はテストが重要

三菱自動車工業株式会社
グローバルIT本部
ビジネスIT部
梁雪梅 氏

── ここからはインテックの担当を含めて、今回の移行プロジェクトについてお伺いします。まず、チーム体制やコミュニケーションはいかがでしたか。

梁: かなり連携を密にしてコミュニケーションを取りました。毎週の定例会や必要に応じて打ち合わせをし、インテックには責任を持って取り組んでいただきました。

中村: インテックはとても気遣いがあり、ひとこと言うだけで意図を理解していただけます。守備範囲を広げた形で気づいた点を言っていただき、間に転がっているボールまで拾ってくれる感じです。そうしたサポートにより、今回うまくいったのではと思っています。

黒瀬: プロジェクト成功には連携するシステムや約 800社に及ぶ取引先さまも足並みを揃えて対応していただく必要があります。弊社のEDIの知見を活かし、各所で発生しうる課題や懸念点などを情報提供させていただきました。


── 今回の移行プロジェクトは期間を長く設けたとお聞きしました。

梁: 事前の構想も含めて約2年間です。事前に接続テストがきちんとできれば本番もうまくいくという提案をいただき、テスト期間を長く設けて本番移行へ臨みました。

株式会社インテック
情報流通プラットフォームサービス事業本部
サービスマネジメント部
黒瀬司

黒瀬: 確実にテストを実施いただけるように移行の前に取引先のテスト期間を3カ月と、通常より長めに設定しました。テスト実施の調整は三菱自動車工業様に対応いただいており、大変だったと思いますが、テストをきちんとやっていただけたので、本番移行当日は、ほとんどトラブルはありませんでした。

梁: 取引先に個別に電話やメールでお願いするため調整は大変でしたが、本番移行がスムーズにいったことを考えると、やはり重要だったと感じています。


── 移行について問題はありましたか。

中村: 何か起こるだろうと考えていましたが、ほとんど問題は発生しませんでした。


── 移行後のフォローはいかがでしたか。

梁: 移行してから2週間のフォロー期間を設けたのですが、毎日稼働状況を報告いただき、何かあればすぐ連絡して対応していただきました


効果と展望

インターネット経由で利用でき機能も増加 今後は海外の取引先にも使いたい

株式会社インテック
情報流通プラットフォームサービス事業本部
サービスマネジメント部
湯浅一樹

── EDIアウトソーシングサービスに移行したことで、業務への変化などはありましたか。

梁: オンプレミスの更新などの運用管理が不要になったことでEDIにかかるトータルコストが低減され、更新などの運用管理が不要になったことがいちばん大きいです。また、インターネット経由で利用できる上、機能も増えたことで、取引先も利用しやすくなると思います。

中村: 機能の拡張性がありますし、汎用性も高いので、いまは国内だけですが、海外展開などにも使えると考えています。

湯浅: 海外で主流の通信機能を追加していますので、海外展開も可能だと考えています。

梁: 海外の取引先とのEDIは別のシステムを使っていますが、このシステムで一本化していけるように社内で提案していきたいです。

── 同様の課題を抱えている企業にアドバイスはありますか。

中村: 自動車業界ではフォーマット変換が多種多様なので汎用的なEDIサービスへの移行は難しいと考えていました。しかし、インテックのEDIアウトソーシングサービスは、フォーマット変換機能が豊富で、長年の実績もあり、信頼性も高いので、安心して任せられます。

── インテックへの期待や要望はありますか。

中村: :ほかの領域についてもお願いしたいと思っていますが、やはり安定稼働がいちばんお願いしたいことです。また、我々もSaaSを使っていきたいと考えているので、いいサービスがあれば紹介していただきたいですし、そういったラインナップの充実も期待しています。


Company Data 三菱自動車工業株式会社

三菱自動車工業は、1917年に日本で初めての量産自動車「三菱A型」を試作し、翌年から生産開始。現在では、国内だけではなく海外の国々でも生産している。2009年7月に世界初の量産型EV(電気自動車)となる「i-MiEV」を発売。2013年に世界初のSUVのプラグインハイブリッド車「アウトランダーPHEV」を発売し、電気車両分野の先駆者でもある。
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  • 本事例の情報は、2024年5月現在のものです。
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公開日 2024年07月03日

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