── 現在はどのような仕組みでEINS/EDI-Hub Nexを活用しているのですか?
自社で運用していた通信機器、通信サーバをすべてなくして、インテック様にアウトソーシングしました。社内からJCAや全銀などで使う機器がなくなり、EDIのデータを送受信するサーバだけが残っている状態です。そこから先の、取引先との通信機器はすべてインテック様のサービスを活用しています。
── EINS/EDI-Hub Nexを選定した理由をお聞かせください。
まずは安定運用が可能であることです。前述したとおり、接続先が1300を超えます。当然ですが、その膨大な接続先と正しく通信できるかどうかも大きなポイントとなりました。つまり
EINS/EDI-Hub Nexでそれだけ多くの接続先ときちんと通信ができるのかという点が重要課題だったのです。検証の上、通信可能と判断して乗り換えることになりました。
もうひとつはコストです。コストには機器の維持コストと人的コストが含まれます。現行の自社運用を継続するケースと
EINS/EDI-Hub Nexに乗り換えたケースで、5年先までのコストを試算したところ、トータルで約4,000万円の削減が見込めました。それが
EINS/EDI-Hub Nexを選定した二番目の理由です。
── オンプレミスからSaaS型のクラウドサービスへの移行となりますが、懸念事項はなかったのでしょうか?
クラウドのセキュリティについて懸念はしていません。一方で、アウトソーシングすることで、自分たちが直接EDIのシステムに触れなくなることへの懸念は持っていました。自分たちで機械もデータもすべて管理する自社運用には、スピード面の利点がありますが、
EINS/EDI-Hub Nexに乗り換えてアウトソーシングにすると、インテック様に仕様などを伝えて依頼しなくてはいけなくなりますので、以前に比べて時間がかかるようになります。しかし私たちは、それ以上の利点があると考えています。
アウトソーシングの利点1 専門知識と経験を持つスタッフ不在でもEDI運用が可能 EINS/EDI-Hub Nexにしてからは、新しい接続先の登録、エラー時の対応なども現場事務社員とインテック様の間で対処できるようになりました。現場事務社員が、通信の仕組みを分かっていなくても、必要な情報さえ伝えられたら、あとはインテック様がしっかりと対応してくれます。
新規の接続先登録の際には、取引先から届いた資料や設定ファイルを既定の申請書を記述するだけで対応してもらえます。特に、流通BMSやWeb-EDIとなると、通信が複雑になり、設定項目も多くなってきています。EDIに詳しくない現場事務社員にとっても負担ですし、あやふやなところがあれば、設定ミスにもなりかねません。アウトソーシングした結果、不明点があれば、インテック様が現場事務社員に質問するなどして、対応してくれます。
申請者側の知識が不足していても、インテック様側が確実にサポートしてくれるというのは、プロに頼む利点ですね。
アウトソーシングの利点2 システム運用部が本来の業務に専念できる 今までEDIに関わることで不明な点や通信エラーなどのトラブルがあれば、現場からシステム部員に電話が来ました。その突発的な対応もインテック様に一任できます。
またEDIのトラブル対応は経験値が大きく影響します。昔からの経験を持つものなら、たいていはどんなエラーが出ても、「この辺りに原因がありそう」と見当を付けて、スムーズに解決できます。しかし経験がない人間では、何のエラーなのかもなかなか分からないのです。その点、インテック様のようなプロに任せると、対応時間も短縮化されますし、人的ミスも削減できます。
同時に自社運用の際は通常業務の途中で問い合わせを受けると、システム部員は業務を中断して対応していました。一つの対応は、5分や10分、長くても1時間程度ですが、集中して取り組んでいた仕事を中断されるのは、大きな負担でした。今はそれらの対応をすべてインテック様が受けてくれますので、システム部員の負担はほぼゼロといえます。
それから休日の対応もインテック様に頼っています。私たちの会社は土日も営業していますが、以前はEDIのトラブル発生に備えて、システム部員もシフトを組んで出社していました。インテック様のサービスは24時間365日、土日も対応していますので、アウトソーシングした現在は休日の対応も任せています。