INTERVIEW

5年後、10年後の世の中を描き、
新規事業を創る

安吉 貴幸Takayuki Yasuyoshi
  • 工学部情報工学科卒|1996年入社
  • テクノロジー&マーケティング本部
    新事業開発部 エンジニア職

Takayuki Yasuyoshi

Career

  • 1〜7年目

    SEとしてメガバンクを担当。その後銀行の利用部門でユーザー要件やシステム・データのマネジメントに従事し、業務をどう進めていくかという仕事の基本を学ぶ。

  • 8年目

    金融系の事業企画を立てる立場に。当時はインターネットバンキングが広がり始めた頃。お客さまとネットでの資産管理やコンサルティングを行うサービスなどを企画する。

  • 13年目

    流通系の商社に出向。システムを内側から開発し、支えていく役割を担う。グローバルな仕組み作りに携われたことや、システムを発注する側の視点や経営的な視点を得られたことが大きな収穫となる。

  • 19年目

    インテックへ戻り、インフラ系の部門でクラウドサービスを手掛ける。チームメンバーと一緒に仮説を立てて検証し、新サービスを作る。

  • 22年目

    グループ会社であるTISの経営企画部門に異動。グループの中期経営計画の策定を行うことに。経営について深く学べたことは非常に有意義な経験となる。

  • 25年目

    インテックの新事業開発部に所属。インテックの強みを生かした、未来につながる新規事業を生み出すため試行錯誤を重ねる。

さまざまな経験を経て、
幅広い視点を得た

大学では情報工学全般を学び、数学的な理論を用いた研究をしていました。
就職先をインテックに決めたのは、富山出身で馴染みがあったことと、面接で人間的なあたたかみに惹かれたのが大きかったですね。
新人時代はSEとしてメガバンクのお客さまを担当し、その後、銀行の利用部門でユーザー要件やシステム・データをマネジメントすることに。この時期は、業務をどう進めていくかという仕事の基本を学べたと思います。
入社8年目からは、金融系の事業企画を立てる立場に。当時はインターネットバンキングが広がり始めた頃で、お客さまとネットでの資産管理やコンサルティングを行うサービスなどの企画を行いました。

こうした金融機関向けの業務経験を経た後、流通系の商社に出向してシステムを内側から開発し、支えていく役割を担いました。出向先の営業担当者と取引先に出向くことも多かったですね。
印象的な仕事は、タイヤなどの輸出入のシステム構築。海外の方とやり取りしながらシステムを作り、実際にそのシステムによって物品のデリバリーが実現。グローバルな仕組み作りに携われたことが非常に嬉しかったです。
商社には6年ほどいましたが、この時期に、社会人としての「視座」が高まったと感じています。世の中の仕組みを知り、システムを発注する側の視点や経営的な視点を得られたことが大きな収穫でした。

その後、商社からインテックへ戻り、インフラ系の部門でクラウドサービスを手掛けることになりました。
既存のクラウドサービスを新しくしたり機能を追加したりする業務です。お客さまや協力会社の声から、「こんな課題がある、こういった機能が求められている」と考え、「これを満たせばもっと上手くいくのでは?」とチームメンバーと一緒に仮説を立てて検証し、新サービスを作っていきました。
インフラ系サービスを開発するのは新しい経験だったので勉強になりましたね。このときに手掛けたサービスは、今も多くのお客さまに使われています。

グループ会社全体の
経営を考える立場に

そして、大きな転機が訪れました。同じグループ会社であるTISの経営企画部門に配属されたのです。
主なミッションは、グループの中期経営計画の策定。それまでの業務との違いに、正直、カルチャーショックを受けましたね。
しかも、インテックの社員だけで3600人強、TISインテックグループ全体となると国内グループ会社が50社強、社員は2万人。そのグループ全体を横断的に見て経営を考える仕事ですから、当然勉強が必要でした。
例えば、管理会計の資料を作成するのは専門家ですが、その資料を読み解き、どうすべきかを考えられるレベルにならないといけない。そこで、まずは会社がどう成り立っているのかという基本から学んでいきました。

社内外で勉強を続けながら、まずは課題分析、世の中の動向分析を行い、今後グループとしてやるべきことをピックアップ。
その上で、実際に各社の経営陣の方々に会いに行き、「私たちはこの戦略を立て、今後こういったことを考えていますが、どう思いますか?」と投げかけ、意見を聞き出していきました。
すると、全体方針としては正しくても、各社の事情によって運用が難しい部分も見えてくるわけです。
そこで、グループとしてどう落とし込むのが最適かを考え、数値目標や運用ルールを設定。こうして約1年かけて、中期経営計画を策定することができました。

でも、計画は立てて終わりではなく、各社に浸透させ、実行していくことが重要。
各部門に、こういう計画を組み入れてくださいという「KPI(重要業績評価指標)」を設定し、実行へと移すための働きかけを行いました。
上場企業の経営企画は、社内外への影響も大きく、責任ある仕事。
入社当初はITの技術者だったのに、全く違うところに来たなと思いましたが(笑)、インテックはそもそも情報通信会社というより「技術とビジネスがセットになっている会社」であるところに魅力を感じていたので、経営について深く学べたことは非常に有意義でした。

未来につながる新規事業を

現在は、インテックの新事業開発部に所属。前述の中期経営計画に基づき、インテックとしての新規事業を生み出すことが大きなミッションです。
しかし、「何でもいいから新しいものを」という意識からはなかなか生まれません。そこで、まずは私たちが目指す目標を明確にし、コンセプトを作ることからスタート。
5年後、10年後を見据え、世の中のメガトレンドはどうなっているかを描き、向かうべき方向性について考察を重ねました。
早く成果を出すには「今持っている強みを生かす」のが効果的ですが、先を見据えるなら「新たな強みを作り出す」ことも重要。私たちは常に両方の軸で物事を考えるようにしています。

そして、導き出したのが「データ」に着目したビジネス。もともとコンピューターは、データと処理を掛け合わせて結果を出すもので、データはお客さまのもの、私たちが注力してきたのは処理の部分でした。
しかし、データに着目すれば、もっとできることがあるのでは? というのが大まかなコンセプトです。
そしてそこに、現在の強みである「地域」や「業界」を掛け合わせたらどうなるか。インテックは、地方の自治体や銀行、新聞などのメディアと深い関わりがあり、地域活性化という大きな課題も共有しています。
この領域に、私たちが今後やるべきところがあるのではと考えています。

そしてこの取り組みは、未来を考える上で避けることのできない、サスティナブルな視点、世界的な指標である「SDGs(持続可能な開発目標)」にも深く関係しています。
新規事業をビジネスとして成功させるのはもちろん、社会貢献、世界的な課題解決にもつながれば、意義はさらに大きくなり、働く側のモチベーションも高まるはず。
そういった観点を社内に広め、「この領域が自分たちの強みであり、今後さらにイノベーティブに展開していく」という風土を作っていきたいと思っています。

今後の目標は?

自分の業務が、5年後、10年後の社会を考えることなので、先を見据えて今やるべきことを考えるということを続けていきます。そして、新規事業を生み出し、一つの会社にできるくらいのものにして、それを自分が牽引できるくらいになれたらベストですね。
その際、事業領域をITだけに限らず、「ITも得意分野の一つ」くらいになってもよいのではないかと思っています。

学生への
メッセージ

私は中学高校では野球、大学ではアメフトに熱中していました。皆さんも学生時代に打ち込んだことがあれば、社会に出てもがんばれると思います。仕事に必要なのは、「情熱と思い入れ」。新規事業をつくる際にも、どれだけ自分が気持ちを込めて考えられるかが大事です。
知識や技術は、入社後に身につければ大丈夫。自分が熱く打ち込めるものを持っていて欲しいし、その気持ちのある方とぜひ一緒に仕事をしたいですね。新たな市場を創るマインドを持ち、社会へイノベーションを起こしたいと思っている方を待っています。

※所属およびインタビュー内容は撮影当時のものです。