橋梁損傷原因のAI診断支援技術

損傷原因の診断の課題

現在、高度経済成長期に整備された膨大な社会インフラの老朽化が進んでおり、全国70万橋の5年に1回の点検が義務付けられています。
点検業務において発見された損傷の補修計画の作成のためには、その発生原因の診断が必要ですが、この診断業務において以下が課題となっています。

  • 損傷原因の目視等による診断は高い専門知識が必要だが、人材がいない(人手不足)
  • アルカリシリカ反応や中性化など試料採取による診断方法は精度は高いが、作業の手間がかかり、費用も高い(コスト問題)
  • 診断者ごとに見解が異なる場合がある(診断結果のバラつき)

橋梁損傷原因のAI診断とは?

AI診断モデルに損傷状況などの必要情報を入力することで、即座に損傷要因の発生の可能性を出力します。

本AI技術の特徴(特許出願中)

特徴1設計情報、環境情報、損傷情報の3種類の情報による一次判定

本AI技術では、ひび割れなどの損傷情報だけでなく、コンクリートの損傷発生に影響を与える設計、および周辺環境に関する情報も加味した学習データからAIモデルを生成しています。この仕組みにより判定精度を向上させています。

特徴2CADファイルから損傷情報を入力可能

ひび割れなどの損傷情報を記載したCADファイル(損傷図)から損傷情報を入力可能です。ひび割れの密度など、必要な損傷情報の入力をCADファイルから自動計算して行うため、システム利用の手間を軽減できます。

特徴3診断理由の提示

従来のAI技術では、利用者に診断結果についての説明ができないという課題がありました。本AI技術では結果だけでなく、その理由として結果に大きく影響を与えた入力情報を提示することにより、この課題を改善しています。

本AI技術の利用効果

効果1人手不足の解消

システムに必要情報を入力するだけで、専門家でなくても即座にアルカリシリカ反応の判定が可能になります。

効果2省力化とコスト削減

試料採取による従来の診断方法と比べて省力化とコスト低減を図ることができます。 また、コストと精度の高い従来技術を適用すべき橋梁を特定するための、スクリーニング技術として活用することも可能です。

本AI技術の利用イメージ

CADファイル(損傷図)の利用

損傷情報の入力の際に、ひび割れなどの損傷情報を記載したCADファイル(損傷図)を利用可能です(必須ではありません)。
ひび割れの密度や、損傷の種別ごとの損傷程度を必要な損傷情報の入力をCADファイルから自動計算して行うため、システム利用の手間を軽減できます。

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