社内IT人材をDX注力にシフト
EDIシステムの保守・運用の負担軽減のため
EDIプラットフォームサービスを採用

カゴメ株式会社

  • EDI
  • 製造
  • 運用サービス

1899年に愛知県で創業したカゴメ株式会社は食品事業を主体とする企業で、主力製品である野菜飲料やケチャップでは国内トップシェアとなっています。そのカゴメが自社で運用していたEDIシステムの保守サポート終了を機にインテックの「EDIプラットフォームサービス」へ移行しました。
今回はその導入経緯や効果について、東京本社 コーポレート企画本部 システム戦略推進部 業務プロセスDXグループ 吉田朱里氏と同グループの親松柾人氏にお話を伺いました。

課題

既存システムは効率的で安全な運用を目指し外部委託 社内人材はDXなど新プロジェクトに割り当てたい

── EDIシステムはいつごろから導入し、どのような業務に使用されていますか。

カゴメ株式会社
コーポレート企画本部
システム戦略推進部
業務プロセスDXグループ シニアプロジェクトマネージャー
親松 柾人 氏

親松: 導入してから30年以上経ちます。具体的には得意先に出荷データを送ったり、逆に販売実績を送ってもらうほか、セールなどの販促費の負担分請求を送っていただくという使い方です。
規模としては100社以上とデータ交換をしています。

── EDIプラットフォームサービスへ移行することになったきっかけは何でしょう。

親松: 通信用ソフトの保守サポートが終了したことです。既存システムのバージョンアップも検討したのですが、基盤であるOSやデータベースなども同時にバージョンアップしなければならず、ほぼ構築し直しになるため、それならこれを機に外部へ委託しようということになりました。

── これまでのEDIシステムに課題はありましたか。

吉田: 現在はどの企業もEDIを利用しており、出荷案内や販売実績、オンライン受注などの基本的な運用に対し、高度な技術や先進的な優位性は必要ありませんでした。それならば、EDI運用に社員をアサインするよりも、コストがかかっても外部にお任せした方が良いという判断となりました。


カゴメ株式会社
コーポレート企画本部
システム戦略推進部
業務プロセスDXグループ
吉田 朱里 氏

── 外部委託することで内部のコストや労力を他に展開させたいということですね。

吉田: 我々の業界もDXに真剣に取り組まなければならないというのがここ数年の命題で、レガシーとして安定しているものは委託していこうという方針もあり、そこにかけるリソースをDXに割り当てたいと考えました。

── インテックを知ったきっかけと、EDIプラットフォームサービスを選ばれた理由をお聞かせください。

吉田: 弊社が出資している酒類・加工食品業界のVANサービス「ファイネット」があるのですが、その基盤をインテックが運用していることを知っていました。外部委託を検討する際、大手IT企業には一通り声を掛けましたが、インテックは基盤が二重化されていて非常に安定していることと、弊社の都合だけではやめられない得意先固有の通信プロトコルに対してもサポートいただけるという回答を得たことが決め手となりました。

もちろん比較表を作って評価した結果ではありますが、やりたいことができる環境で、信頼性もあり、コストも見合うということで選ばせていただきました。

導入システム

EDIプラットフォームサービスへの移行はスムーズ 移行要件になかった仕様も柔軟に迅速に対応

── EDIプラットフォームサービスへの移行はいつごろから開始し、どのくらいの期間で完了しましたか。

吉田: 着手したのは2024年6月で11月末には完了しました。インテックからいただいたスケジュール通りに移行できました。移行プロジェクトの最中に取引先からこれまでの通信プロトコルから最新のものに切り替えたいという話が10月に来ました。当初は想定していませんでしたが、急きょプロジェクトに組み込んでいただいて11月の移行完了にギリギリ間に合いました。

── 想定外のトラブルなどはありませんでしたか。

吉田: フォーマット変換処理時に、0バイトファイルの取り扱いについて処理の定義ができておらず、エラーが発生してしまったのですが、急きょ対応していただきました。それ以外は特に支障はなく進行でき、大きなトラブルはありませんでした。

効果と展望

インテックは安心して任せられる信頼性と一緒に仕事を進めやすい委託先

── EDIプラットフォームサービス導入効果はいかがでしょう。

親松: これまでは自社で保守をしていたので、基盤のハードやサーバ、OSといった要素のトラブルが怖かったのですが、早朝から深夜までサポートしていただける契約をしているので今は安心です。導入後は、特にトラブルは起きていませんが、相手があることなのでデータの送受信ができなくなると商取引に影響してしまいます。その点が、安心して任せられるのは大きいです。

吉田: 取引先が基盤を切り替えることも少なくなく、そのテスト依頼がよく来るのですが、インテックのサポートに対応していただけるので助かっています。サポートのヘルプデスクもすぐ返事をいただけ、迅速に対応していただいています。

── 先ほど二重化という話がありましたが、BCPの観点はいかがでしょうか。

親松: これまでのシステムも二重化はしていたのですが、災害を想定して切り替えるといったリハーサルはなかなかできないので、実際に災害などが起きたときは、ほぼぶっつけ本番のような状況になることが不安でした。インテックの「EDIプラットフォームサービス」は東京と富山の基盤をActive-Activeで稼働させて災害・障害時にもリアルタイムで切り替わるので、それも安心しています。

── コスト面はいかがでしょう。

吉田: 通信量による従量制ではなく接続先数に応じた固定料金なのが安心です。

親松: システムとして採用する際、高コストという印象になるといくら安定していてもなかなか厳しいと思うので、長く使っていきたいと思える費用で済みました。



── 今後システム的に考えられていることはありますか。

親松: ハードやネットワークを自社で持っている部分がまだまだあり、順次クラウドへの移行を行っているものの、アプリケーションやSaaSなど、これから考えていきたいです。

── 同様の課題を抱えている企業にアドバイスはありますか。

親松: EDIプラットフォームサービスは信頼性やコストの面で選択肢になり得ると思います。また、この業界の事情に通じていることは大きなポイントで、相談すると的確な回答が返ってきますし、自社の事情を押し出さず、一緒に仕事を進めていくという意味でインテックはやりやすい委託先だと思います。

吉田: これまでEDIに携わっておらず詳しくはない私でも、質問に対して快く回答していただけて大変助かりました。

── インテックへの期待や要望はありますか。

親松: やはり安定して継続的に使いたいので、通信プロトコルの廃止や大手流通の動向といった業界の話題を定期的に情報共有いただきたいです。食品業界に通じているところもインテックの売りだと思うので、そうした情報も入れていただけると助かります。

Company Data カゴメ株式会社

カゴメが創業したのは1899年。農業を営んでいた創業者蟹江一太郎がトマトの栽培に挑戦し、その発芽を見た日に始まります。創業以来、自然の恵みである野菜や果物のおいしさや栄養を生かしたものづくりを大切にしております。「トマトの会社から、野菜の会社に」というビジョンを掲げ、さまざまな野菜の価値を生かした幅広く革新的な商品を次々とお届けし、人々の健康に貢献していきたいと考えております。
導入事例pdf
  • 本事例の情報は、2025年3月現在のものです。
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公開日 2025年04月17日

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