クラウドロボティクス
インテックでは、IT技術を中心軸として事業を営む我々が、従来から得意としてきた通信・セキュリティのノウハウをロボティクス分野でお役立て頂くために、人がロボットに与える「命令情報」に着目した研究開発を進めています。
ロボットであっても、人間の同僚と同じような指示や指揮命令系統で仕事を分担することができるようになることが社会に受容される上で欠かすことができない要件と考えています。
この仮説に基づき、これまで、“通信・セキュリティ分野の既存技術で「人・既存システム」と「サービスロボット」を安全/安心を担保して繋ぐこと”をロボティクス分野向けの最適化を実施してきました。インテックの研究成果は幅広いロボットに対して適用可能であることや、標準的なクラウドロボティクスの実行環境が用意されているおかげで、素早い実証が可能であることが特徴です。
オープンソースのロボット用フレームワークROS(Robot Operating System)を活用して、ITとRT(Robot Technology)の融合をしたクラウドロボティクスの研究を進めています。クラウドロボティクスは、IoTの延長にあるIT(サイバー世界)と現実(物理世界)が融合した次世代社会システムCPS(Cyber-Physical Systems)を実現するための概念です。
大量のネットワークサービスロボット群が働くクラウドロボティクスが実現する未来では、これらを制御するための「安全で高速なネットワーク」と「多様なコンピュータリソース」を確実に管理することが欠かせません。
そこでインテックでは「ROSを使ったロボットアプリケーション開発に寄り添う、ICT環境ユーティリティ」RDBOXを開発し、OSS(オープンソーソフトウェア)として公開しています。
RDBOXは、ロボット専用の極めて安全で便利なプライベートネットワークを構築して、高度な運用が要求されるアプリケーションをコンテナ技術を利用して実行することができる開発・管理用ユーティリティです。RDBOXでは、クラウドロボティクス・エッジコンピューティングの実行基盤として、「ネットワークインフラ基盤」「コンテナ実行環境」をいくつかの簡単なステップで自動的に構築します。
ロボットの普及には、監督コストを人の指揮系統と同等もしくは、それ以下に低減する必要があります。
命令に対する、監督行為を「信頼性検証」及び「妥当性検証」の2つに分解可能であると仮説し、その具体的手法を提案、実機を用いた検証なども実施しています。
近い将来、社会システムの一部として「ロボット等の自動化機器」が組み込まれた際、その機器の「所有権」以外の権限と関係性を持った第三者から命令を受けて、役務提供をする機会が求められるようになった場面で必要となる技術。
✔信頼性検証
✔妥当性検証
【査読・審査あり発信】
【実証実験】
現在、IoT機器/ロボット及びそれを支えるAIモデルの性能は汎用的なタスクをこなすには至っておりません。一方で、ドメイン特化のそれら技術群については、人間並みもしくはそれ以上の性能のものも出現しつつあります.今後,コールセンタ等で,人からの相談業務と同様に,IoT機器/ロボット/AIモデルからの支援要請に対して離れたところからサポートする仕事が生まれることを想定しています。命令情報の信頼性と妥当性が担保されることで、様々な遠隔ヘルパーからの命令を受け付けることが可能になります。